FERARRI 328 ABS撤去作戦 #2

前回に引き続き、今回はABS撤去作業から一気に作業完了までやっていきます。

この車はABSユニットがフットペダルのハウジングと連結しているので、ハウジングごと外していきます。

やけにデカいリザーバータンクの右側のリレーが4個ぶら下がっているシルバーのパネルの下に見える部分、

ごついアルミの塊みたいな物体がペダルブラケットというか… ハウジングなんですけど、

外してみるとまあ想像より独特なつくりなんです。じゃ外しますよ


はい外れました。

ね、独特ですよね? これは室内側方向から見た状態ですけどフロント側から見た状態は

あのデカいリザーバータンクで装着時の位置関係がわかりますよね。

取り外して大きな穴が開いたフロント部分はこんな感じ。

ペダルブラケットが外れた穴から見るとすぐ下にフロア!。このペダル位置から想像出来る着座位置よ……

そしてちらりと見えるステアリングシャフトの水平に近い角度… ペッタンコな車だ~と今更感動しきり。


と、感動しながらやっていきます続きの作業。ここからが難所ですね。

まず初めに、先程のペダルハウジングとリザーブタンク含むABSユニットを分離させます。

そして前回用意したwilwoodの[Power Brake Booster Kit]を、ABSユニットの代わりにペダルハウジングと

合体させたいのですが当然そのままでは合体できません。

そこで、ペダルハウジングとマスターバックを接続するアダプターを作りました。俗に言う「ゲタ」ですね。

さすがに自社で製作は無理なので図面を書いて知人の工業機械製作会社にお願いしました。

完成した「ゲタ」でハウジングとマスターを合体させます。

見た目はただの正方形の板ですが、厚み・大きさ・穴加工など試行錯誤の塊です。

純正ブラケットに泣く泣く接続の為のサービスホールを1カ所開け、プレートを1カ所溶接で追加しましたが、

なんとか最小限の加工で抑えられたと思います。

室内側はこんな感じです。純正のブレーキペダルリンクの作用方向変換の無駄の無さに感心しますね。

車体にセットしていきます。

ブレーキラインはちょっと短いので、サイズを合わせて作り直します。

マスターバックも絶妙の位置関係で納まりました。

最後はマスターシリンダーASSYを組み込みます。

タンクの位置も良いですね。

ブレーキパイプ右側のダイヤルは前後のバランス調整用です。

短かったブレーキラインを違和感無い様に延長して、マスターバック用のバキュームホースも配管します。

負圧の取り出しですが、予想通りエンジンルームに前期マスターバック車用の取り出し口と思われる部分が、

ヒッソリと蓋をされた状態でありましたのでそこに接続すれば大丈夫でした。


最後は取り外したリレー等を組み戻して、オイル充填・エア抜き・前後バランス調整をして完成です。

ABSは無くなりましたが、逆に安心して乗れる状態になりました (笑)

メデタシメデタシ…